2011/11/07

放射線測定器の”カタチ”

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私は”人間工学”の専門家でもなんでもありません。そして、ここで言う”人間工学”は人間と機器の物理的な関わり、くらいのニュアンスでゆるく捉えてくださいw

たとえばこちら。「GammaRAE Ⅱ R」です。

gc_100.jpg 体の大きなアメリカ人が、分厚い手袋をはめたままでも操作できます。いえ、こうした使用状況、使用環境を想定しているからこそ、こんな形、こんな大きさになっています。つまり、人間工学に基づいて設計されているということですね。そして、「GammaRAE Ⅱ R」における人間工学の”人間”とはアメリカ人ですから、小柄な日本人が素手で持てば、もしかしたら少し大きく感じるかもしれません。

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あるいは、Polimasterの「PM1621」。真上から見るとこんな形をしています。

gc_101.jpg サイド(写真では上下)に緩やかなカーブがあり、グリップしやすくなっています。また、液晶面が少し出っ張っているのは、握っても滑り落ちないための工夫でしょう。

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こちらは「TERRA with BT」。

gc_102.jpg 操作ボタンがサイドについているのは、このように片手でも操作しやすいように、ということが考えられています。もし、液晶の下にボタンがあったらどうでしょう。片手ではボタンを押しづらいですよね。

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なぜ「Inspector」や「Pripyat」はボタンではなくスイッチなのか。

gc_103.jpg gc_104.jpg

誤ってボタンを押してしまうといった誤操作を防ぐため。手袋などをはめていても容易に操作できるため。

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では、「PA-1000 Radi」「エアカウンター」が滑り落ちやすそうなフォルムをしているというのはどう考えればいいでしょう。

PA1000_001.jpg aircounter_002.jpg

手のひら全体で包み込むようにしっかりと持たなければいけないということです。つまり、サクッと計測するわけじゃない、それなりに時間をかけるんだから、ちゃんと持っておく必要がある。だからこそ、こんなフォルムでも許されます。

いやむしろ、丸みを帯びさせることで親しみやすさを演出しているという積極的な理由があってのことでもあります。これらがどのような層をターゲットにしているかを鑑みれば、白くて丸いというのもうなずけます。逆に「TERRA」がこんな形をしていたらどうでしょう。ツルツル滑り落ちるその機器にウクライナ軍人のイライラはMAX。凍てついた地面に叩きつけること必至です。

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なお、「エアカウンター」のボタンが真ん中に位置している点にも注目です。たとえば同じくボタンひとつの「RDS-30」はボタンは右寄りについています。なぜなら、

gc_105.jpg 左手でこのように持ち、パッと操作しパッと測定できるようにしているからです。同じサーベイメーターでも「エアカウンター」と「RDS-30」では想定している使用状況が異なるということですね。

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最後に「DP802i」。ジョグダイヤルの放射線測定器なんてこれくらいなものでしょう。

gc_106.jpg 風変わりではあるのですが、メーカー名を見てみるとなるほどと納得させられます。上海仁机仪器仪表有限公司は英語だとShanghai Ergonomics Detecting Instrument。「Ergonomics」とはまさに”人間工学”です。人間工学を意識して「DP802i」を作っている、いや、会社の存在そのものが人間工学を基礎にしているということです。

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放射線測定器の形はさまざまです。もちろん、適当に形を決めているわけじゃありません。デザイン性を優先して設計しているわけでもありません(そういうものもあるかもしれませんが)。

設計・開発者は、それはそれは知恵を絞って、どんな形がいいだろうかと考えています。ですから、それぞれの形には設計、開発者の強烈な思いが込められているはずです(工業製品はすべからくそうなんですが。そうあってほしいんですが)。

ぜひ一度、お手元の放射線測定器をじっくり見てみて下さい。そして、なぜそんな形なのかを想像してみて下さい。余興としてそうしろと言っているわけじゃありません。もしかしたら、その想像・考察が、その機器の適切な使用、最適な使い方の一助になるかもしれませんから。


あ、これからの寒い季節、「GammaRAE Ⅱ R」とか「Pripyat」とか、何気にいいかもしれませんね。逆に、「PA-1000 Radi」や「エアカウンター」をご使用の際はご注意をw 毛糸や革の手袋したままだとツルっていきそうで…。ストラップが必須ですかね。
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