2011/08/28

【ベータ粒子束密度考察】その7 面積編 ~面積ってなんのこと?

ようやくわかりました。

なぜ誤解されているのかが。

cpmを単位面積で割れば粒子束密度(1/min・cm^2)

まったく違います。

粒子束密度(1/min・cm^2)に(なんらかの)面積をかければcpm

まったく違います。

ええとですね、「1/min・cm^2」この意味は、いわゆる”割る”とか”かける”とかという意味ではないんです。「~あたり」という意味です。このニュアンスの違いがわからないと上記のように誤解しちゃうんでしょうね(^^;)

よく考えてみて下さい。仮に”面積で割る”だとしましょうか。では、その”面積”ってなんですか?

たとえばTERRA。GM管・SBM-20は直径が約1cmです。断面を垂直に取ると、断面積は0.5^2・π cm^2。面倒なのでπ=3とします。ということは、上記に基づくと、cpmを0.75で割ると粒子束密度? そんなバカなw

GM管でできることはカウントすることのみ。これ以上でも以下でもありません。面積なんて関係ないんです。だからこそcpmなんです。で、そのcpmからどうやって粒子束密度を算出しているかというと…。

ガイガーカウンターはcpmからいろいろな仮定をします。

「もし、そのcpmすべてがγ線だとしたら?」

こうした仮定に基づき、ある特定のプログラムを経てSvを表示します。

粒子束密度も同様です。

「もし、そのcpmの状態で、1cm^2あたりどれだけの粒子が通過したかを計算するとしたら?」

こうした仮定に基づき、ある特定のプログラムを経てmin^-1・cm^-2を表示します。このプログラムは厳格な校正を経て組み立てられています。

具体的にどれだけの面積で測定したかなんて関係ないんです。だいたいその”面積”ってなんだ? GM管の断面積でないことは容易に想像はつきます。じゃあ、測定対象の表面積が1cm^2? いえいえ。GM管・ガイガーカウンターが面積を測定できたら、もはやガイガーカウンターではありませんw

つまり、面積で割ってなんかいないんです。あくまでも、「もし仮に、1cm^2あたりだとしたら」と、ある意味で空想上の1cm^2を想定しているにすぎないのです。もちろん、校正の段階では実際に1cm^2という場を設けているかもしれませんが。

何か元の面積があるわけではない。だからそもそも割っていない。というか、”ない”のだから割れません。じゃあcm^-2とは何かというと、「もし仮にcm^-2あたりだとしたら」という仮定の話なんです。割るとかかけるとか、そういうことではないんですね。

こちらの記事もぜひご参照下さい。

【ベータ粒子束密度考察】その2 定義編

粒子束密度の算出において、どのような”仮定”がなされているのか、その一端がおわかり頂けるかと。

[参考サイト]
検出効率(detection efficiency)
http://www.remnet.jp/lecture/words2003/02082.html

大面積端窓型GM計数管の表示値を 放射能面密度へ換算する式
http://www.aist.go.jp/aist_j/rad-accur/pdf/case_study_2.pdf
※これはベクレル換算に関してですが、cpmからどのような換算式で他の単位へ変換を行っているかがわかると思います。単純に面積がどうとか、そういうことではありません(^^;)
関連記事

コメント

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントありがとうございます。

【ベータ粒子束密度考察】その4 具体例編 ~TERRA MKS-05
http://geigercounter001.blog55.fc2.com/blog-entry-379.html

こちらの記事の「ベータ粒子束密度モードの操作方法」もぜひご参照下さい。その上で…。

cpmを有効面積なり入射窓面積なりで割ればいいだけなら、簡単なことですから、Inspectorあたりでもα・β粒子束密度を表示させているはず(^^;) そうなっていないのは、多少、手間暇がかかるからです。

その手間暇とは、γ線の処理です。TERRAだろうが何だろうが、ベータ粒子束密度モードのあるガイガーカウンターは、なんらかの形でγ線(バックグランド)を差し引いています。つまり、ガイガーカウンターに表示されているmin^-1・cm^-2は、「β線+γ線検出用のプログラム」と「γ線差し引きプログラム」のふたつ(か、それ以上)がcpmに乗っかった数値です。ですから、表示されたベータ粒子束密度に単純に”面積”をかけたとしても、少なくともγ線を差し引いたプログラムは加味されていませんから、cpmにはなりません。

少し話がずれますが、仮に”面積”をかければいいだけだとします。さて、TERRAの場合、具体的に何cm^2をかければいいのでしょうか。これがわかるのなら、面積をかけることにも意味は出てきますが、この”面積”がわからない以上、「面積をかければcpmになる」と言ったところであまり意味がありませんよね(^^;)

なんか、うまく回答できていないような気もするのですが…(^^;)

いかんせん、私も素人なので、本当に正しいかどうかは自信ないです。このシリーズの最初に書いたことですが、こうして調べたり考えたりして、ベータ粒子束密度に対する理解を私自身が深めたいと思っています。誤りもあるかもしれません。その点はぜひぜひお知りおき下さいm(_ _)m


rss001.gif twitter001.gif fb001.png Google+