2011/08/17

SW83シリーズを今度はスペックでしっかり見てみる

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以前もSW83シリーズを取り上げましたが、その時はSW83Bにはサイズが2パターンあるね、くらいの検証でした(「SW83シリーズまとめ ~赤いアイツとかα線計れるDとか」)。しかし、スペックを改めて見てみると、とても興味深い事実がわかってきました。

今回比較するのは以下の機種です。

SW83型 X-γ射线巡测仪
SW83B型 β、γ射线检测仪
SW83B型 β、γ射线检测仪
SW83C型 α、β、X、γ射线检测
SW83D型 α、β、X、γ射线检测

SW83Aはちょっと違うので今回は省略します。

SW83シリーズ一覧(楽天市場)
【SW83】
検出器:GM管
検出対象線種:γ線、X線
線量率範囲:0.01~5000μSv/h
エネルギー範囲:40KeV~3MeV
感度:≧3000CPM/mR/h
機器BG:≦30CPM
サイズ:公式サイトに記載なし
公式:http://www.shw-yb.com/p/55/shexianjianceyi/2011/0105/104.html

【SW83B】(パターン1)
検出器:アレイ式GM管(有効面積:25cm^2)
検出対象線種:β線、γ線、X線
カウント率:0~500000CPM / 0~8000CPS
線量率範囲:0.01~10000μSv/h
エネルギー範囲:40KeV~3MeV
感度:≧3000CPM/mR/h
機器BG:≦120CPM
サイズ:0.5kg / 200×100×35mm
公式:http://www.shw-yb.com/p/55/shexianjianceyi/2009/1014/SW83B%E5%9E%8B.html

【SW83B】(パターン2)
検出器:アレイ式GM管(有効面積:9cm^2)
検出対象線種:β線、γ線、X線
カウント率:0~500000CPM / 0~8000CPS
線量率範囲:0.01~10000μSv/h
エネルギー範囲:40KeV~3MeV
感度:≧3000CPM/mR/h
機器BG:≦30CPM
サイズ:0.3kg / 135×70×25mm
公式:http://www.shw-yb.com/p/1/biaomianwuranjianceyi/2009/1014/SW83B.html

【SW83C】
検出器:マイカ窓付GM管(有効直径:45mm)
検出対象線種:α線、β線、γ線、X線
カウント率:0~500000CPM / 0~8000CPS
線量率範囲:0.01~10000μSv/h
エネルギー範囲:40KeV~7MeV
感度:3500CPM/mR/h(Cs-137)
機器BG:≦60CPM
サイズ:0.5kg / 200×100×35mm
公式:http://www.shw-yb.com/p/1/biaomianwuranjianceyi/2009/1014/SW83C.html

【SW83D】
検出器:マイカ窓付GM管(有効直径:35mm)
検出対象線種:α線、β線、γ線、X線
カウント率:0~500000CPM / 0~8000CPS
線量率範囲:0.01~10000μSv/h
エネルギー範囲:40KeV~7MeV
感度:3500CPM/mR/h(Cs-137)
機器BG:≦60CPM
サイズ:0.3kg / 135×70×25mm
公式:http://www.shw-yb.com/p/1/biaomianwuranjianceyi/2009/1014/SW83D.html
■主な違い
SW83Bのパターン1と2の違いは有効面積、SW83CとSW83Dの違いは有効直径です。それぞれ、サイズダウンさせて携帯性をアップさせているのかな?と推測します。他の部分のスペックは変わってませんしね。

■形・サイズ
大別すると2パターンです。D以外は左、Dは右。

sw83_002.jpg sw83_003.jpg

ただ、上記の過去記事「SW83シリーズまとめ」にも書いた通り、Bの”パターン2”は、もしかしたらSW83Dと同じ形・サイズかも?(SW83Aも同じサイズ・形です)

なお、SW83は普通のGM管でγ線しか測定できませんが、SW83Bはβ線も検出することを目的とされ、SW83C、SW83Dはマイカ窓ですから、正面の画像だけではわからない形状の差があるかもしれませんね。たとえばB、C、Dの裏面に放射線の入射口が設けられているとか。

■アレイ式ってなんだ?
初めて見ました。ググってみると、以下のようなサイトが個人的には気になりました。

計測自動制御学会:シンチレーション検出器
Hardware Hacking
http://www.hardhack.org.au/book/export/html/96
http://hardhack.org.au/book/export/html/2
日本特許情報:微小アレー状放射線カウンタ(株式会社島津製作所)

とりあえず、複数本のGM管を搭載することで、ノイズを除去したり、あるいは複数本間のパルスを比較し、放射線の方向やスピード(?)といったより詳細な情報を得ることで、放射線の検出効率を上げている?

RD1706やPripyat RKS-20.03といった2本のGM管を搭載した機種にも共通する”何か”がここにありそうです。奥が深いので、もう少し勉強してから改めて記事にしてみたいと思います。
実はここからが本題だったりして。そして、以下のことはSW83とは関係なく、放射線測定器全般に言えることです。

たとえば、SW83Dの説明にはこうあります。

可进行α、β辐射表面污染检测和X、γ辐射剂量率的监测。

(訳)α線、β線の表面汚染を検出でき、X線、γ線の放射線量率を測定できます。

実に丁寧な言い方ですね。γ線は線量率(Sv)という単位で測定できます。だけど、α線、β線はそれぞれ固有の単位(たとえば束密度など)で測定できるわけじゃない。α線、β線は、γ線も含めた形で、cps、cpmとして検出することが可能だ、というわけです。

もちろん、アルミ板などを利用して差し引きし、α線、β線分のcps、cpmを手動で割りだすことができるかもしれません。だけど、それはあくまでユーザーの判断に委ねられた”目安”であって、放射線測定器(およびメーカー)が積極的に勧めるような”測定”ではないということです。

SW83は「X-γ射线”巡测”仪」です。一方、それ以外は「~射线”检测”仪」となっています。なぜわざわざこう書き分けているかというと、上記の理由からなんですね。

同様のことは「誤解だらけの「RADEX RD1503」。β線なんてそもそも”測定”できません」でも書きました。RD1503の場合は、その”目安”を逆に解説することで、「これは測定ではありませんよ。あくまでも目安ですよ」ということをアナウンスしようとしています。

当サイトでも「検出」という言葉と「測定」という言葉を曖昧に使ってきましたが、これからは少し気をつけようかと。
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