2011/07/31

【ベータ粒子束密度考察】その6 中間報告

関連ワード:コラム , ベータ粒子束密度 , 資料 ,
ベータ粒子束密度とは

■ベータ粒子束密度の定義

ベータ粒子束密度(Beta particles flux density)
意味:単位面積を単位時間あたりに通過するベータ粒子数
単位:1/m^2・s(ベータ粒子毎平方メートル毎秒)
※mではなくcm、sではなくminの場合もあり。放射線測定器の場合は「1/cm^2・min」が多い

例)10 /cm^2・min
→1平方センチメートルあたり1分間に10個のベータ粒子が通過

■放射線測定器におけるベータ粒子束密度

ガイガーカウンターではβ線のみを測定できない
(ガイガーカウンターの原理、γ線とβ線の性質による)
 ↓
β線の特性を利用してベータ粒子のみを算出

・γ線に比べてβ線は透過力が低い
→β線を遮蔽しない場合から遮蔽した場合を減算(PM1405、TERRA)

・γ線に比べてβ線は飛程が短い
→表面近くでの測定結果から離れて測定した結果を減算(MKC-01-CA1M)

※いずれにせよ、やっていることは [β + γ] - [γ] = [β]

■ベータ粒子束密度で測定する意義

・Svとは違い、m^-2・s^-1という数値自体には、人体に対する影響は一切加味されていない

・ベータ粒子束密度の具体的な数値が、どれほど人体に影響を及ぼすかの換算式も見当たらない(わからないし、おそらくない!)

・つまり、「ああ、β線による汚染があるのかもしれないな」「ここよりあそこのほうがβ線による汚染がひどいんだな」という程度のこと。

・ベータ粒子束密度は物理量(SI/国際単位系)。ロシア界隈ではベータ粒子束密度を輸入規制等の基準に採用し、データ収集・比較等を行っている。逆に言えば、そのような体制にないなら、ベータ粒子束密度で測定する意味も低くなる(日本で個人が測定したところで、「で?」っていう。比較するものがない)。
ベータ粒子束密度をより正確に理解するために知っておきたいこと

・GM管は放射線の数をカウントすることしかできない(cpm、cps)
=線種(α線かβ線かγ線か)やエネルギーの強弱は測定できない

・事前に”想定”されたプログラムに基づき、ガイガーカウンターは放射線を測定している
=想定を外れた測定方法をすると、とんでもない数値が出て正確な測定ができない

・cpmとベータ粒子束密度はまったく違う(誤解している人が多い)

・Svも1/cm^2・minもBq/cm^2も、すべてはcpm(cps)から算出されている

・cpmから各単位への変換には、それぞれ異なったプログラムが適応されている

・よくある間違い(TERRA編)

線量率モードで裏蓋を開けて測定
 ↓
そのまま裏蓋を閉めて測定
 ↓
前者の数値(Sv/h)から後者の数値(Sv/h)を引く

×
0.3μSv/hから0.1μSv/hになったということはβ線が0.2μSv/h


0.3μSv/hから0.1μSv/hになった場所と、0.3μSv/hから0.2μSv/hになった場所とでは前者のほうがβ線による汚染がひどいかもしれない


数値が減ったということは、そこにβ線があるかもしれない

※そもそもβ線はSvで測定するものではない

※上記の”想定外”の使用にあたり、測定器の使用方法が間違っている→正確な測定ができていない

※増減したという事実は参考になるかもしれないけど、数値自体には意味がない(見てはいけない)

※相対的な数値の推移で、しかも不正確。この数値をさらに相対化させ、異なる2点で比較するのは、不正確さがさらに増します。ベータ粒子束密度に限らず、放射線(およびその測定)のこと全般に関してちゃんとわかった上で、個人的に参考にする程度であれば、2番目の方法を採ってもいいかもしれませんが、決して一般的に推奨できるようなものではありません。
これまで挙げてきた参考サイトの記述や、放射線測定器のマニュアル等を参考に、とりあえず以上のようにまとめてみました。

ただし、何度も繰り返していますが、しょせん素人がまとめたものです。そして、ベータ粒子束密度に関しては、まだまだこれからも調べていくつもりです。その途中経過ですから、内容に自信はありません。誤りも含まれているでしょう。決して過信しないで下さい。

【ベータ粒子束密度考察】その5 具体例編 ~MKC-01-CA1M
【ベータ粒子束密度考察】その4 具体例編 ~TERRA MKS-05
【ベータ粒子束密度考察】その3 具体例編 ~PM1405
【ベータ粒子束密度考察】その2 定義編
【ベータ粒子束密度考察】その1 資料編
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