2014/05/20

放射線測定器のプライベートブランド(PB)~シアーズ・ローバックの”Tower”シリーズ by El-Tronics

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スーパーやコンビニなどでよく見かけるプライベートブランド(PB)。セブンイレブン、マツキヨ、ドン・キホーテ、いろいろなところでPB商品が販売されています。イオン系のトップバリューが有名ですね。

そんなPBが放射線測定器にもありました。販売していたのはアメリカ最大の百貨店だったシアーズ(Sears)です。

1893年、イリノイ州シカゴに「シアーズ・ローバック」(Sears, Roebuck and Company )が設立されます。同社はカタログ通販で業績を伸ばし、1920年代ごろから大型スーパーも展開。1980年代初頭まで全米第1位の小売業者でした。

シアーズといえば、シアーズ・タワーも有名です。1973年に完成した442m(アンテナを含むと527m)という当時、世界でもっとも高いビルで、ここに本社を構えていました。現在はウィリス・タワーという名称です。

2005年、シアーズ・ローバックはKマートと統合し、シアーズ・ホールディングスとなります(シアーズは買収された側)。現在、ウォルマート、ホームデポに次ぐ全米第3位の小売業者となっています。

[ソース]wikipedia:シアーズ

さて、放射線測定器に話を戻します。シアーズが放射線測定器を販売し始めたのは1950年のことです。カタログ通販で販売され始めました。最初に取り扱われていたのは、Nuclear Instruments and Chemical Companyの名機「Super Sniffer」です。1954年まではPrecision Radiation Instrumentsの「Lucky Strike」や「Model 111」も販売していました。

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上がシアーズの「Super Sniffer」、下がNuclear Instruments and Chemical Companyの「Super Sniffer」です。

[ソース]
NRIC:Sears Roebuck & Company
ORAU:"Super Sniffer" Geiger Counter (early 1950s)

ここまでは単にメーカーの作る放射線測定器を販売していたというだけのことです。しかし、面白いのが1955年からです。El-Tronicsという有名ではありますが中堅のメーカーと独占契約を結び、同社製の放射線測定器を”Tower”というブランド名で販売し始めます。

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[ソース]NRIC(同上)、ORAU:Survey Instruments

これらはすべて”Tower”ブランドでシアーズが販売していたものです。しかし、El-TronicsはEl-Tronicsでほぼ同じものを自社製品として販売していました。また、どちらかというと、ウランブームに乗ったsears側がEl-Tronicsに依頼していたような感じもします。やはり、OEMというよりもPBですね。

余談ですが、シアーズ・タワーの構想が持ち上がったのは1960年代と言われています。実際に着工されたのは1970年、完成が1973年です。ですから、1950年代半ばに用いられていた”Tower”というブランド名は、シアーズ・タワーを指していたわけではないと思われます。当時、どこかのビルに本社があったのか、あるいはそのころにはすでに高層ビルを建てるという野望があったのか…。このあたりはよくわかりません。

日本ではどうでしょう。私の知る限り、放射線測定器がPBで売られていたというのは見聞きしたことはありません。まあ、「エアカウンターS」にトップバリューのロゴが載っていたとしても違和感はありませんが、そんなことをする必要性もありませんしねぇw

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