SPP2(S.P.P.2 NF)

2014年03月05日
関連ワード:フランス , サーベイメーター , SAPHYMO ,
spp2_001.jpg
製品仕様
メーカー SAPHYMO [公式]
検出器 NaI(Tl) 1.5"×1"
測定可能放射線 γ線、X線
線量率範囲 -
積算線量範囲 -
計数率 0~150 quick mode、0~150 slow mode、0~500、0~1500、0~5000、5~15000(すべてcps)
アラーム機能 あり
計測時間 -
エネルギー感度 30keV~
バッテリー LR20(単1電池)×3本(40時間)
使用環境 -25℃~+55℃
寸法(mm) プローブ:283×62×76mm
本体:157×80×130mm
重量 プローブ:1.6kg(box attached to the belt)
合計:3.6kg(電池含む)
【シルバー】
備考・その他 「Saphymo-SRAT S.P.P.2 NF scintillometer」。冒頭の写真はモノクロかもしれません。

ここでは語りきれないほど奥の深い、謎多き機種です。

「Model 111B/C」(Precision Radiation Instruments)、「PR-31」(El-Tronics)が代表的なのですが、1950年代~60年代にはガンタイプのシンチが流行ります。基本的にはウラン探索用ですが、各種機関やCivil Defenseでも使われていました。

spp2_002.jpg spp2_003.jpg
「SPP2」はこれらと無関係に独自に開発されたのか、あるいはこれらの内のどれかを踏襲して発展させたものかのか、出自がよくわかりません。

[ソース]
ORAU:Model 111 and 111B Scintillator
ORAU:El-Tronics PR-31 Scintillation Counter

次に「SPP2 NF」というネーミングです。SPP、NFが何の略なのか、なぜ2なのかもよくわかりません。

「SPP2」のPDFリーフレットのURLが”Portable-prospecting-scintillometer”となっています。逆から読めばSPPにはなります。ただ、1940年代、マンハッタン計画あたりではα線に対応したサーベイメーターを通称”Poppy”と呼んでいました。そして、1954年に開発されたHanfordのシンチに関して、こんな記述があります。

spp2_004.jpg
In 1954, a Scintillation Portable Poppy (SPP) survey instrument was developed by W.G. Spear.

[ソース]National Radiation Instrument Catalog:Hanford Engineer Works

Scintillation Portable Poppy=SPPというわけです。しかし、「SPP2」のSPPがこれなのかどうかはよくわかりません。「SPP2」はウラン用とはいえγ線ですし、SAPHYMOはフランス・ドイツですし。

※α線を検出したら、特別な音が鳴る(pop)という作りだったため、こうした類のサーベイメーターは”Poppy”と呼ばれていました

最後にUNEP(United Nations Environment Programme/国連環境計画)に関してです。「SPP2」は1990年代後半から2000年代前半にかけ、UNEPでよく使われていました。ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、レバノンといった中東、東欧の紛争において、劣化ウラン等のウラン兵器が使われたかどうか、どれほどの環境破壊があったかを調査するためです。

しかし、一部の人たちから、同調査で「SPP2」などが使われていたことがやり玉に上がります。「ウランなのにγ線用のシンチで調査ってどういうことだよ!」「そんなんじゃわかんねぇよ!」「ウラン兵器がなかったんじゃない。お前らが見つけられなかっただけだっつうの!」と。

「SPP2」以外にも「6150AD」や「Inspector PLUS」、「identifinder」なども使われていましたが、いずれもウラン相手では役不足との烙印を押されています。

これらが本当に役に立たないのかどうか、そもそもウラン兵器が使われていたのかどうかはこのサイトで云々しません。ですが、ただひとつ。

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さすがにこの使い方はねぇだろwww ブランブランってwww 国連の機関なら予算もあるし、ちゃんと機器を選べる環境にあるはず。スウェーデン政府関連機関から提供されたとのことですが、ちょっとねぇ。

「SPP2」に関しては、何か新しいことがわかりましたら、改めて取り上げてみたいと思います。
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