「Model 3007A」(DCA/Arrow-Tech)に詰め込まれたアメリカの意地~Civil Defenseからの緩やかな撤退

2014年02月25日
関連ワード:最新入荷情報 , history , Victoreen , CivilDefense ,
球露屋さんがまたやってくれてます。これは随分前から出品されていて、まったく買い手がついていないガイガーカウンターなんですが(笑)、Dosimeter Corporation of America(DCA)の「Model 3007A」です。

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遊べる 本格ガイガーカウンター 3007 マイカプローブ付き


同社はArrow-Techに買収されました。現行の「Model 3007A」はこちら。

[Model3007A&Model360]GMサーベイメータ 放射線測定器 ガイガーカウンター

ふたつの点にご注目。まずこのフォルム。そして「3007」というネーミング。結論はこうです。

CD V-700 6A/6B・CD V-700M(Victoreen、Electro-Neutronicsなど)

3007ahistory_002.jpg
[画像転載元]
Civil Defense Museum:CD V-700 Survey Meter

Model 3700(DCA)

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Model 3007A(DCA)

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Model 3007A(Arrow-Tech)

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はい。こういう流れなんですね。どこかで見たことのあるフォルムも”7”も「CD V-700」から来ています。

もはやCivil Defenseの時代ではなくなった。だけど、政府(FEMA)としてはCDを通じて得てきた技術、ノウハウを絶やしたくない。だから、DCA→Arrow-Techにサーベイメーターや直読式線量計を作らせた。政府予算も投入しつつ。しかし、いつまでも予算を注ぎ込むわけにもいかない。そしてArrow-Techは私企業になった。いまここ。

細かい話になってくると非常に難しいのですが、ザックリ言いますと、アメリカのGOCOってのが絡んできます。”Government-Owned, Contractor-Operated”というもので、政府所有の研究所等を民間に運営させるという方式です。

あくまでもイメージですよ。本当は違いますよ。だけど、あえて日本でたとえるなら、独立行政法人とか第三セクターとか、そういう感じをイメージして頂ければと。ぜんぜん違いますからね。雰囲気ですからね。

話を3007に戻しますと、数十年かけてアメリカ政府は(FEMAは)、緩やかにCD(Civil Defense)をC(Commerce)へと移行させようとした(結果として)。そのストリームに乗っかっていたのが「CD V-700」の”後継機”「Model 3007A」というわけです。

正直、旧態依然ではあります。製品もメーカーの姿勢も。だから、市場の反応はイマイチです。だって、どう考えたって売れてないですもんw

だけど、それでもやっぱり「Model 3007A」(あるいはその改良版「Model 4007A」)は作り続けられます。ここにアメリカの辿って来た歴史が詰まっているからです。

そんなアメリカの”意地”が垣間見えるDCA版「Model 3007A」。歴史は面白いですが、やっぱり…今回も買い手はいないんだろうなぁ(^^;

[関連過去記事]
dosimeter.comというドメインに隠されたArrow-Techの陰謀~FEMAが放った13本の魔弓(冗談
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