2014/01/30

中国辐射防护研究院の偽サイト? なんだか怪しい「LT-Ⅰ」「LT-Ⅱ」

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まずは「BH3084」および類似品を並べてみます。

gc_827.jpg これが「BH3084」。メーカーは中核(北京)核仪器厂です。政府直轄の中国核工业集团公司(中国核工業集団公司 / CNNC)の子会社。ガチです。マジです。

2014.04.29追記:中核(北京)核仪器厂は合併により、中核控制系统工程有限公司となりました。

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中核(北京)核仪器厂が合併で中核控制系统工程有限公司になりました

あとは類似品と言えそうな物たちです。「BH3084」とどういう関係なのかは不明です。

gc_828.jpg 「SD3085」。海外輸出用の製品名だという説明を見かけます。メーカーはよくわかりませんが、北京圣达骏业科技有限公司という企業のサイトに「BH3084」と「SD3085」の両方が掲載されています。

gc_829.jpg 「6025」。本体に記載があるので、メーカーは上海秀中电子设备有限公司でしょう。

gc_830.jpg 「RH800」。これも本体の記載からすると北京天正仁和科技发展有限公司がメーカーだと思われます。

gc_987.jpg 「RH800」としか記載のないバージョン。ショップ等が画像を加工してメーカー名を消していることもあるかもしれませんが、これに関しては、実際にユーザーに使われているのを見たことがあります。そして、それは北京天正仁和科技发展有限公司がメーカーでした。ボタン部分の表記が英語ですね。

gc_831.jpg このように製品名がまったく書かれていないものも見つけました。青岛荣信环保设备有限公司という企業のサイトで見つけたのですが、OEMだかパチもんだかを作る際、空いているところにクライアントからの指示通りの文字を入れるんですかね。

pmy800_001.jpg pmy800_002.jpg 他にも「YRX0806」や「YT0608」など、まだまだいろいろあります。

さて、ここから話がややこしくなります。

gc_832.jpg まず「LT-Ⅰ」白バージョン。

gc_833.jpg 次は「LT-Ⅰ」黒バージョン(ロゴ一列)。

gc_834.jpg そして「LT-Ⅱ」。ロゴが大きくなっています。

「LT」シリーズにはすべて、中国辐射防护研究院と書かれています。中国辐射防护研究院もCNNC直下のガチです。ヤバいです。

ただ、なんかおかしい。中国辐射防护研究院および関連企業のサイトに「LT」シリーズは一切掲載されていません。「FJ」シリーズなどはちゃんと載っているのにです。

また、白バージョンを拡大してよく見てみて下さい。白い紙を貼っているように見えるのですが…。

この「LT」シリーズはネット上にほとんど情報がありません。中国辐射防护研究院のような巨大企業が作っているのに、これだけ情報がないというのも不自然です。

さらに、「LT」シリーズを追っていますと、とんでもない事実が浮き上がってきました。「LT」シリーズの情報を掲載しているサイトには共通した特徴があり、どこも扱っている製品(商品)がほとんど同じ。

そして極めつけは、これらのサイトの中でも異彩を放つ、中国辐射探测网グループ(?)です。下手にSEOに加担するのも嫌なのでURLは画像で貼り付けます。

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これらのサイトはすべて、作りがほとんど同じです。しかも、あろうことか中国辐射防护研究院を名乗っています!

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ええええ。いいの? 中国辐射防护研究院はガチですぜ。その名を語ってサイトを何十個も作るとは、どういう…。

当初、中国辐射探测网グループは中国辐射防护研究院の関連企業なのかとも思ったのですが、隈なくドメイン情報などを調べてみますと、どう考えても怪しいw

上記のサイトはすべて、张文涛なる人物が運営しています(そういう人物が運営しているという体)。そして、この人物は「中国山西太原辐射防护研究院」というサイトを作っているのですが、これまたすごい。中国辐射防护研究院の住所は山西省太原市。だから、これをくっつけちゃって勝手に中国山西太原辐射防护研究院なんて名前を語りサイトを運営しているのです。

gc_837.jpg そして、各ドメインが取られた時期はまちまちですが、リンク集サイトなどに登録しているのが、軒並み2011年3月中旬。たとえばこちら。見事に3月11日!

gc_838.jpg もういっちょ。中国や台湾のwiki的なページに、自社商品と関連企業へのリンクを貼り、ステマ三昧!w

国直轄のメーカーが、適当な文字列のドメインを大量に取得し、似たようなサイトを数十も立ち上げ、ありもしない企業名のサイトまで作って、2011年3月11日に各所へリンクを貼り、ステマを展開--んなことします?w

まあ、こんな程度なら「国相手によくやるねw」というだけのことなのですが、こうして見てきて、私はあるひとつの疑念にぶつかり身ぶるいするのです。

もし仮に、これらのサイトが偽サイトだったとする。国を相手にこんなことができるということは、個人線量計「LT」シリーズの”中国辐射防护研究院”という記載も、もしかして…。

しかし、こう考えれば、すべての点がつながり線となります。なぜネット上に「LT」シリーズの情報がほとんどないのか。あったとしても、なぜ似たようなサイトにばかり偏っているのか。なぜ紙で覆ったような外観なのか。中核(北京)核仪器厂と中国辐射防护研究院は姉妹企業のようなもの。前者が作っている個人線量計を、名前を変えて中国辐射防护研究院が販売するとは到底考えにくい。ということは…。

真相は不明です。そこで、中国辐射防护研究院に直接話を聞こうとしました。だけど、メアドがわかんねぇwww リクルート系の問い合わせメアドなどはいくつかあったのですが、すべてフリーメールだからなぁ。下手に送れんw

※大企業なのになぜフリーメール?と思われるかもしれませんが、中国ではごく当たり前のことです。あ、余談ですが、中国においては「.cn>>>>.com」です。.comは誰でも取れますが、.cnは政府関連機関の承認を得ないと取得できないからです。上記のサイトに.cnがほとんどないというのも…

まー、中国製のこんな放射線測定器に興味を持つ方も、今から買おうって方もいないでしょうから、情報の価値としては低いのですがw、こういうことって、放射線測定器に限った話ではなく、どんな製品でもありえることです。私たちの身の周りは中国製品で溢れかえってますし。

というわけで、お買い物なさる際は、お気をつけあそばせ、という記事でしたw

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※当記事にはたぶんに筆者の憶測が含まれています。事実と異なることが紛れているかもしれません

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