「はかるくん」の入札にまつわる入札管理委員会と文部科学省のやりとり/「はかるくん」の新たな仲間

2013年12月21日
関連ワード:コラム , はかるくん , 入札 , 資料 ,
gc_781.jpg

「はかるくん」に関して、入札監理小委員会のこんな議事録を見つけました。なかなか興味深い内容です。

○高山室長(※文部科学省)

(前略)原子力に関する知識の普及を図るため、教育職員等を対象に学校教育の場などでの放射線等に関する教育の取り組みに利用するための簡易放射線測定器等を貸出し、学校教育の場などにおいて放射線等に関する知識の習得、思考力・判断力を育成するための環境を整備することを目的とする。ということになっております。

御存じの方もいらっしゃるかと思いますけれども、電気の使用料金に付加されております「電源開発促進税」がございまして、本業務は、それを原資とした「エネルギー対策特別会計」の予算で運用している事業でございます。「電源開発促進税」はいわゆる目的税でございますので、その目的を簡単に申し上げると、原子力発電施設の運転の円滑化を図ることであります。この予算は、特別会計に関する法律などに定められた各種の措置を講じるために使用するということになっています。

具体的には、発電所立地自治体への補助金や交付金、また、原子力やその他エネルギーに関する理解の促進というような事業に本予算を充てております。その中の1つとして、この「はかるくん」を貸し出しているということでございます。

(中略)

○生島専門委員

教えていただきたいのは、23年度に株式会社放送映画製作所さんが応札しているのですけれども、こちらが落札できなかった理由は何でしょうか。具体的にどの辺がだめだったのか。

(中略)

○生島専門委員

併せて、入札率が非常に高止まりしているなという印象を受けます。それに対してはどのようにお考えかというところ、今後、目標として、99%台という落札率がずっと続くことがあったとしても、全く問題がないとお考えなのか。一般的なきちんと競争入札が行われている印象をなかなか受けづらい。普通にその見出しで、10年間競争入札で2~3者で、ほとんど同じ会社が入って、99%台で止まっていることに関して、どんなに言っても余り公正な印象は受けないと私なんかは思うのですが、それに対しては委託者側としてはどのような御認識もしくは目標、問題意識を持っていらっしゃるのかということころについてお願い致します。

○和田室長補佐(※文部科学省)

実際に予定価格の設定に当たりましては、技術点の高いところの見積書をベースに作成するものですから、どうしても最終的な技術点の高いというか、落札者の値段に近くなってしまうというのが、総合評価落札方式の制度上やむを得ないところだと思っております。

[ソース]入札監理小委員会 第286回議事録(PDF)
by 内閣府官民競争入札等管理委員会事務局

なるほど。採点を加味するから、誰に落札させるかは恣意的に操作できるし、見積もりから逆算的に予定価格を設定すると。ほぉ。

まあ、正直、難しいところではあると思います。アルファ通信の件もあったことですし。どちらがどうというわけではなく(てか、どうなってんだ? この件は)。

ちなみにですが、平成24年度の放射線測定器貸出業務にかかる予算額は250,886,986円/47,865台。機器本体の製作費もこれに含まれているのかどうかはよくわかりません。

[ソース]平成24年行政事業レビューシート(文部科学省)

さて、久しぶりに「はかるくん」を調べていましたら、いつの間にか、見知らぬ2機種が加わっていました。「はかるくん GM-100」(左)と「はかるくん GM-200」(右)です。

gc_779.jpg gc_780.jpg

「GM-100」は「GM式放射線サーベイメーター ME-113」(株式会社ナリカ)のバリアントでしょうかね。パンケーキです。「GM-200」は端窓式GM管だと思うのですが、メーカーは不明です。どこだろうな。暇を見つけて探してみます。

※これって、前からありました? あんま記憶が…。

GM式放射線サーベイメーター ME-113

「はかるくん」には数種ありまして、それぞれを富士電機、堀場製作所、クリアパルスが作っているのですが、現在、学校等でよく使われている「はかるくん」は「CP-100」でクリアパルス製です。2011年3月、まさに原発事故直後に採用されました。すごいタイミングです。ちなみに、民生版は「A2700 Mr.Gammma」です。

それまでは「はかるくん」といえば、堀場製作所の「はかるくん DX-300」が有名でした。もちろんこれは「PA-100 Radi」。後継機「PA-1100 Radi」ともども、今でも自治体等でよく利用されています。

「PA-100 Radi」は当初は「低く出る! 御用だ!」と言われ、「エネ補がないから高く出る!」とも言われ(どっちやねん!w いや、どっちかってことではなくて…)、あるいは「γ線しか測らせず低く見せようとしている」などとメチャクチャなことを言われていた(いる)悲しい機種でもあります。

「PA-100 Radi」の”PA”は”Public Acceptance”の略です。パブリック(市民)に原発をアクセプト(容認)させるための活動に利用されていたというわけです。ただ、どんな意図でこれらの放射線測定器が用意されていようが、放射線測定器自体に罪はありません(罪って…(^^;)。ちゃんとした知識をもって、ちゃんと使ってあげてほしいなぁというのが、こんなサイトをやっている人間の率直な感想です。

[関連資料]文部科学省における「国民・地域社会との共生」について

で、なんでこんなことを改めて調べようと思ったんだっけかな? ああ、そうだそうだ。「はかるくん どこで買える?」みたいな検索ワードがいまだによくあるので、「はかるくん」は売ってないし買えませんと言いたかったんだw

[関連過去記事]
「PA-1000 Radi」が3万円台~波乱万丈のRadiの人生を見て「妖怪人間ベム」を思い出したw
「がんまくん」を集めてみたら、堀場製作所=「はかるくん」の歴史も見えてきた
堀場製作所=Radiがコケにされてる件 ~電気新聞の正体
関連記事
エアカウンターEX

コメント一覧

コメントを投稿する




管理者にだけ表示を許可する

みんなの放射線測定入門 (岩波科学ライブラリー)
著者:小豆川勝見(しょうずがわかつみ)

いちから聞きたい放射線のほんとう: いま知っておきたい22の話
著者:菊池誠(きくちまこと)×小峰公子(こまつきみこ)

武田邦彦が教える 子どもの放射能汚染はこうして減らせる!2 親子で一緒に実践編  (SUKUPARA SELECTION)
著者:武田邦彦(たけだくにひこ)

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1)
著者:竜田 一人(たつたかずと)