2013/09/23

「PM1405」(Polimaster)はなぜ生まれたか

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線量計イクライナ製

もちろん、”ウクライナ製”ですw Tetra(Tetpa)社のガイガーカウンター「МКС-03Д "Стриж" (MKS-03D "swift")」。検出器は「Beta-2」だと思われます。背面のシャッターを開閉させることで、ベータ粒子束密度も測定できます。で、こいつの現在価格が1万円。残り1日で入札ゼロ! まじっすか。これで落とせたら、超超超お得ですねw

たぶん、出品者は日本人じゃないのかな。他所の日本語もヘンテコリン。ただ、評価を見てみますと、ちゃんとされているようなので、まあ。

というのは”マクラ”で、本題はここから。


除染作業に●プロ向POLIMASTER放射能測定器PM1405

”除染作業に”というのはどうかと思いますが、Polimasterの「PM1405」が現在価格59,800円。入札ゼロ。これもお得ですな。

で、先日の記事と似たようなことなんですが、「PM1405」もある意味で不思議な機種と言いますか、なんと言いますか。

「PM14・・・」シリーズの歴史自体は古いです。ポリマス設立当初からPM14シリーズはありました。そこから改良が加えられ、新たなモデルが続々とリリースされていきます。比較的シンプルなPM1401から始まり、PM1401だけでもPM1401MA、PM1401MB、PM1401GNA、PM1401GNB、PM1401K、PM1401K Identifinderとあります。途中で、PM1402Mなんてものも出て、さらにPM1403という化け物も登場します。そして現在、ナンバリングで一番上なのがPM1410 Identifinderです。

このような流れにあって、PM1403の次になぜPM1405がリリースされたのか、しかもなぜガイガーカウンターなのか。誤解を恐れずに言えば、PM1403より”劣る”わけですよねぇ。「なぜわざわざ」こんなガイガーカウンターを開発・製造したのでしょう。

※正確には劣っているわけじゃないですよ! 話の流れをわかりやすくするために、あえてこんな書き方をしているだけです。

ヒントはこのふたつの画像にあります。

gc_695.jpg

gc_696.jpg

2006年、カザフスタンで通常の約100倍という強さの放射能を帯びたドル紙幣が大量に見つかったという事件がありました。カザフスタンといえばセミパラチンスク核実験場。このドル紙幣と同実験場が関係あるのかどうかは定かではありませんが、いずれにせよ、中央アジアや東欧では、紙幣の放射能汚染がとても深刻な問題となっていました(なっています)。

【関連過去記事】
放射能汚染の紙幣を見つけたおばあちゃんの心配

こんな事件を受けてかどうか、2007年、ロシア連邦中央銀行が「放射能汚染された紙幣の特定、一時保管、除染および破棄に関する命令書」(№ 131-I)なるものを公布します。

※ロシア語のタイトルはこちら
проведения радиационного контроля, временного хранения, гашения и уничтожения денежных знаков с радиоактивным загрязнением в учреждениях Банка России и в кредитных организациях

この命令書では、紙幣の放射能汚染をどう測定するのか、汚染と認める基準はどれほどか、もし放射能汚染が見つかったらどうすべきか、といったことが指示されています。具体的に言えば、バックグランドより、γ線は0.1μSv/h、ベータ粒子束密度は10/cm^2・minを越したら放射能汚染がある、と。

さて、ロシア連邦中央銀行≒ロシア連邦(国)がこんなものを出したので、各銀行は紙幣の放射能を測ろうとします。当然、放射線測定器の需要も高まります。実際、これ以降、ロシアおよび周辺国ではベータ粒子束密度が測定できる放射線測定器が次から次へと開発されます。RADEX RD1008(QR)、МКС-01-СA1М(SNIIP-AUNI)、MKS-10D "Chibis"(DOZA)…。

ここで再び先のふたつの画像に戻ってみましょう。一枚目の画像には「2009」という年が記載されています。下の画像にはお札が映っています。「PM1405」は2009年ごろに、上記命令書に準拠した放射線測定器として開発されリリースされた、ということです。

「PM14・・・」シリーズは由緒正しきサーベイメーターシリーズ。メインストリームである「PM1401」シリーズは年を追うごとに高性能、多機能化し発展し続けます。そんな中、新たな”需要”を睨んでか、ベータ粒子束密度を測定できる比較的安価なガイガーカウンターを開発しなければいけなくなった。そこで生まれたのが「PM1405」。

「なぜわざわざ」、その答えはこんなところにあったんですね。

で、何の話でしたっけ? ああ、「MKS-03D "swift"」と「PM1405」が大チャンス!というお知らせだったwww

【関連過去記事】
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