3万円切りの「RADON-3」で「風立ちぬ」「Onyx」「魔女の宅急便」などをふと思う~Simple is difficult

2013年07月23日
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風立ちぬビジュアルガイド
連日のように流れるスタジオジブリ最新作『風立ちぬ』のPRには、少々辟易させられるのですが、主人公のモデルとなっている零戦の設計者・堀越二郎氏の人となりや発言を見聞きしていると、なかなか興味深いです。

「エンジンの種類が決まると、堀越は、まずボディ全体のイメージを描き上げたのです。これは一般的な手順とは違います。なによりも流れるような美しい機体を実現させたかったんですね」
(中略)
「たとえば、急須ひとつとっても、注ぎ口が直角についているものは注ぎにくいと言って、少し手前に角度がついたものを『キレイだ』と言って使うんです。機能美というんですか、そういうものを求める人でした」

[ソース]現代ビジネス:ジブリ最新作主人公(ゼロ戦設計者・堀越二郎)「幻の名機 烈風」の設計図に込めた思い

これを読み、すぐさま頭をよぎったのは、「Onyx」(IMI)の設計者・bunnie氏です。彼もまた、パンケーキということから、まずはデザインを考えます。そして、これにどう詰め込むかを考えていきます。結果、美しく、斬新で、魅力あふれるガイガーカウンターが生まれました。美しさとはオマケじゃない。性能・機能と強く結び付いているということがよくわかる例だと思います。

[関連過去記事]
新たなパンケーキGC誕生か!?~眉間にシワ寄せて作られた製品を使っていると、 使っている側の眉間にもシワが寄る


魔女の宅急便 [DVD]
さて、ジブリに話を戻しまして、ジブリ作品の中でも5本の指に入るかもしれない人気作『魔女の宅急便』。デッキブラシがボッとなるシーンなんて、私も結構好きなんですがw、この映画の街並みはスウェーデンのストックホルム、ゴットランド島のヴィスビュー、アイルランド、サンフランシスコ、リスボン、パリ、ナポリなどが混じり合って描かれている、と言われています。そして、真偽のほどは定かではありませんが、エストニアのタリンもモデルになっているんじゃないかと噂されているようです。

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確かに、『魔女の宅急便』のあの雰囲気に似ていますね。てか、なんだか絵本のようw きれいな街です。ただ、エストニアと言われても、日本人にはあまり馴染みがないのではないでしょうか。ザックリとwiki情報をまとめますと…

バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)のひとつで、13世紀以来、デンマーク、スウェーデン、ロシア等に支配されつつ、1918年に独立。しかしその後、ソビエト連邦に合併され、1991年、再び独立を回復。これを契機にソ連崩壊が加速した。小国ながらも比較的安定した経済状況で、ITにおいては世界の最先端を行っており、ヨーロッパではハンガリーに次ぐハッカー大国と言われているほど(ちゃんと”ハッカー”の意味を調べて下さいねw)。

[ソース]Wikipedia:エストニア

以前紹介したポーランドもそうですが、なかなかの紆余曲折ですね。しかし、前掲の写真の通り、古いものはしっかり残しつつ、ITという新しいものも取り入れる、そういうフレキシブルさ、幅の広さ、懐の深さを感じさせます。

[関連過去記事]
「EKO-C」に魅せられて~ポーランドの歴史とガイガーカウンター

そんなエストニアの企業がこさえる放射線測定器が「RADON-3」です。

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気のせいか、先の街並みともよく馴染みますw それはさて置き、「RADON-3」はシンプルです。だけど、いや、だからこそ美しい。見た目だけじゃありません。ボタンはたったのひとつで、cpmと線量率を表示するのみ。機能もシンプル。

端窓でα、βも測定可能だと、メーカーはあれこれとやりたがるのが常。せっかくだから、こんな機能も入れて、こんなこともできて、さらにはこんなことも…。「Gamma Scout」「900+」「PRM-8000」などがその典型でしょう。いや、それがダメだと言っているわけではありません。これはこれで便利です。また、メーカー側から見ましても、いろいろ詰め込んだ方が、消費者にアピールしやすいということもあるでしょう。

だけど「RADON-3」は違います。いろいろやれるという誘惑を断ち切り、ミニマムな機能のみを搭載させます。”シンプル・イズ・ザ・ベスト”という言葉があります。だけど、”シンプル・イズ・ディフィカルト”でもあります。メーカーとして、ある種の勇気が求められたことだと思われます。

さらに、そのシンプルを実現できるのはセンスです。センスがなければシンプルはできません。シンプルにこそセンスが問われます。ファッションもそうですよね。そして、先述の零戦も「Onyx」も同様でしょう。

つまり、「RADON-3」をひと言で表すならば、”センスがいい”です。余談ながら、”放射線測定器 オブ・ザ・イヤー 2011 in Japan”で、私がデザイン部門の第一位を捧げたのが「RADON-3」でした。

[関連過去記事]
放射線測定器 オブ・ザ・イヤー 2011 in Japan

その「RADON-3」がヤフオク!で3万円切り。


RADON-3 ガイガーカウンター

これを見て、零戦や「Onyx」の機能美を思い起こし、エストニアという遠い国を思い浮かべ、ついでに寂しい懐具合を思い出して、ギリギリと歯ぎしりしている次第ですw
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