2013/06/07

チェルノブイリでも使われた旧ソヴィエトの”ガラスバッジ”

ヤフオク!にこんなものが出品されていました。


ソ連軍ID-11個人用ガイガーカウンター ロシア軍

直感として、「ガイガーカウンターじゃないだろうな」と思ったのですが(そしてガイガーカウンターではないんですが)、それはさて置き、いろいろ調べてみますと、なんとなくこれが何かがわかってきました。

gc_683.jpg

Vintage Soviet Dosimeter. Radiation Meter. Metal Keychain Pendant. ID11

Found in storage. Was widely used by rescuers and military men during the Chernobyl Disaster in Ukraine

Just for reference:

Dosimeter ID-11 (stick) is designed for individual control of person exposed to ionizing radiation.

ID-11 is an aluminophosphate glass activated by silver, which after exposure to ionizing radiation acquires the ability to luminesce under ultraviolet light. The luminescence intensity of the glass is a measure to determine the absorbed dose of radiation

ID-11 is compact and resistant to mechanical stress (vibration, shock in the fall), has a unique eight-digit serial number.

Readings produced by a measuring device GO-32, which has a digital display of the absorbed dose in the range of 10 to 1500 rads.

Material: Metal
Dimensions: 3.5 x 2cm (1.4" x 0.8")
Condition: Good. Never used Please see picture.

[ソース]http://www.etsy.com/listing/126670148/vintage-soviet-dosimeter-radiation-meter

こちらはなんと説明が正確で丁寧なことなんでしょう!w ありがたや。

「ID-11」はソヴィエト製で、チェルノブイリ原発事故でも使われていた、銀活性化アルミノりん酸塩ガラスの線量計、いわゆる蛍光ガラス線量計(以下、ガラスバッジ)ということです。

福島県あたりでは子供に配布されていたりして、目にしたことがある方も多いと思いますが、ガラスバッジがどのようなものかと言いますと…

蛍光ガラス線量計(radiophotolumines-cence〈RPL〉glass dosimeter)

1)ラジオフォトルミネセンス現象(RPL phenomenon)

蛍光ガラス素子として銀活性リン酸塩ガラスが使用されている。この素子に放射線を照射すると,電離された電子および正孔(electron hole:価電子帯の電子が不足した状態)が銀イオンに捕獲されて蛍光中心が形成される。この蛍光中心は安定で,放射線照射から時間が経過してもほとんど減少しない。

蛍光中心が形成された素子に320nmのレーザー光(紫外線)を照射すると,その刺激で励起しオレンジ色に発光するRPL現象を生じる。このRPL発光量は入射した放射線量に比例することから線量計として利用ができる。また,蛍光中心は紫外線の刺激で消失しないため,繰り返し測定できる。

このような特徴を持つ蛍光ガラス線量計は,一カ月間の被曝線量を蓄積することができるガラスバッジとして個人被曝線量の計測に広く用いられている。

[ソース]PDF:臨床放射線 2011年04月号(56巻 04号)  臨床からたどる放射線物理(4)放射線を測る-線量計測と放射線検出器-(齋藤 勉)

さてさて、「ID-11」ですが、これがガラスバッジの類であれば、リーダーが必要です。上記の説明では「GO-32」とのことですが、こんなページのこんな説明も見つけました。

gc_684.jpg

ID-11, with a measuring device, the DPP-32 station provides a measurement of absorbed dose in the range of 10 to 1500 rad. Each meter has individual serial number. Reading of dose received is done by using measuring device DPP-32 with a digital indication of absorbed dose.

This auction is for Id-11 only. measuring station is not included. (it is large heavy and expensive).

[ソース]http://www.ebay.com/itm/ID-11-Russian-Soviet-Red-Army-Individual-Dosimeter-Keychain-Phone-Trinket-Gift-/130907323139

ぶはははw ま、まあ、そうでしょうねぇ(^^;

買えないとはいえ、どんなものか知りたかったので調べてみたのですが、リーダーたる「GO-32」「DPP-32」(どっちだ!?)は見つけられませんでした。ちょっと見てみたいですけどねw

というわけで、さすがにこのレンジはすごいよね、仮に測れたとしてもリーダーないから意味ないよね、ま、コレクターズアイテムとしては面白いね、ちょっと勉強になりました、というお話でした。

余談ですが、日本工業規格的には蛍光ガラス線量計の規格もあります。

JIS Z4314: 2002 蛍光ガラス線量計測装置

興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。

※便宜的に簡単に「蛍光ガラス線量計=ガラスバッジ」としてしまっていますが、正確な言い方ではありません。総称としての蛍光ガラス線量計があり、そのうちのいち形態がガラスバッジという関係だと思って下さい。「ID-11」だってバッジではないわけですしねw

また、「ID-11」と現在のよく見るガラスバッジとでは使用されている時代、国が違いますから、その性能や構造においても当然、違いがあります。単位も違います。単純には比較できるものではないということも、お知りおき下さい。

アルミノりん酸塩とりん酸塩ではどう違うんでしょうね。ちょーっとよくわかりませんでした。詳しい方、ぜひご教授下さい!

そして最後にもうひとつ。これこそがまさに”線量計”なんですよねw
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