ドスパラから消えた「TERRA-P+」(黄テラ+)をTERRAシリーズの歴史から見てみる

2012年10月22日
関連ワード:コラム , TERRA , history ,
ドスパラの「TERRA-P+」が消えました。在庫切れでもページはなくならず「在庫切れ」と表示されるのが常だったのですが、完全にページ自体がなくなりました。実はドスパラは少し前からPolimasterの取り扱いもやめています。Pripyatがなくなり、ポリマスがなくなり、そして黄テラ+がなくなり…。このまま取り扱いは終了するのでしょうか。

※現在、ドスパラで取り扱いがあるのはTERRAシリーズでは黒テラのみとなりました。3万円を切ってるのをここ以外ではあまり見かけません。

※2013.07.29追記:現在、ドスパラではTERRAシリーズの取り扱いは完全になくなっています。

TERRAシリーズ一覧(楽天市場)
TERRAシリーズ一覧(Amazon)

さて、「TERRA-P+」は非常に不思議な機種です。もともと「TERRA」(黒テラ)と「TERRA-P」(黄テラ)があって、2011年に「TERRA-P+」が世に出るわけですが、そのスペックを見る限り、あえてどちらに近いかと言えば黒テラです。相対指示誤差が違うだけで、あとはほとんど同じ。一方、黄テラと比べた場合、ベータ粒子束密度モードの有無、スリープモードの有無などの点で、まるで異なる仕様です。にもかかわらず製品名は「TERRA-P+」。

もちろん、「黒テラより劣っている」という言い方より「従来製品(黄テラ)のグレードアップバージョン」と言った方が耳触りがいい、ということもあるのでしょうが、これにはテラの歴史も関係しているかもしれません。

[関連過去記事]
今さらながらですが、TERRAシリーズの違いをわかりやすく表にしてみました

最初に開発されたのは黒テラと黄テラです。両者がそれぞれいつリリースされたかは不明です。そして、2010年9月、テラのニューバージョンがリリースされます。青歯テラです。これに伴って、黒テラは製造中止となります。

ところが、東日本大震災です。福島原発事故です。2011年3月18日、急きょ、黒テラの製造が再開されます。さらに5月17日、黄テラのニューバージョンとして黄テラ+のリリースがアナウンスされます。

6月30日、黒テラと黄テラのデザインがリニューアルされます。カラーリングをシンプルにすることで生産効率を上げようとした。つまり、それだけ需要が高まっていたということでしょう。

この間、ウクライナ政府を通じて日本(福島)に、TERRAなど同社製の放射線測定器が数千台寄贈されてました。なんてことがありつつ、2012年春、浪江町がらみで「TERRA-N」(緑テラ)が開発され、一般にリリースされるようになりました。

[関連過去記事]
浪江町のガイガーカウンター その10 ~TERRA-N誕生の背景に隠された”真相”

以上がTERRAシリーズのザックリとした歴史です。で、こうして見てきますと、なるほどなぜ「TERRA-P+」なのかもわかる気がしてきます。一度は製造中止となり、今後どうなるかわからない黒テラ。という当時の状況を考えれば、今後も確実に製造され続けるであろう「TERRA-P」の上位モデルという意味で、新機種に「TERRA-P+」と名付けたのもうなづけるような。

ところで、そもそも黒テラはなくなるはずでした。にも関わらず現在、黒テラと黄テラ+という似たような機種が2機種も存在しています。昨年のガイガーカウンター需要を考えると、こうなっていてもいいのかもしれませんが、おそらくは需要も落ちついてきたことでしょう。黄テラ+が当初の役割を終えたのはもちろん、もしかしたら黒テラも…とすら思えなくもなく。

なんてことまで想像させる、ドスパラの動きでした。
関連記事
エアカウンターEX

コメント一覧

コメントを投稿する




管理者にだけ表示を許可する

みんなの放射線測定入門 (岩波科学ライブラリー)
著者:小豆川勝見(しょうずがわかつみ)

いちから聞きたい放射線のほんとう: いま知っておきたい22の話
著者:菊池誠(きくちまこと)×小峰公子(こまつきみこ)

武田邦彦が教える 子どもの放射能汚染はこうして減らせる!2 親子で一緒に実践編  (SUKUPARA SELECTION)
著者:武田邦彦(たけだくにひこ)

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1)
著者:竜田 一人(たつたかずと)