2012/09/06

沖国大米軍ヘリ墜落事件で使われた放射線測定器は本当に「eberline E-520」なのか!?

こんな記事がありました。

鎌田さんには忘れられないことがあります。墜落現場で米軍がひそかにガイガーカウンター(放射線測定器)を使っていることに大学側が気づいて抗議。説明を求めた場で、米軍は放射性物質を使用した部品の一部が焼失したことを明かしたのです。

[参照サイト]しんぶん赤旗:9・9県民大会へ 沖縄の思い -今そこにある「墜落の恐怖」

さらに調べてみますと、こんな記事も。

米軍ヘリが墜落した沖縄国際大学(沖縄県宜野湾市)の現場で、米軍がガイガーカウンター(放射能の測定器)を使った調査をしていたことがわかりました。墜落機に放射性物質を搭載していた疑いがあります。

gc_526.jpg 米兵が十九日使用していた箱状のセンサー(写真)を調べたところ、サーモ・エレクトロン社製のガイガーカウンター「エバーライン E―520」に酷似していることがわかったもの。

事故直後に、同ガイガーカウンターに似た測定器で、米軍関係者が調査をしている姿も確認されています。

劣化ウランに詳しい琉球大学理学部の矢ケ崎克馬教授(物理学)は、米軍が現場で使用していた測定器について「E―520の亜種であり、放射能の測定をしていることは間違いないと思う」と指摘。「墜落機に放射性物質を搭載していた疑いがある。もし、劣化ウランを搭載していれば、七百度で燃え上がる性質があるため、墜落時の火災で煙となって飛散した可能性がある。肺など体内に入ると、がんになる危険もあるため、墜落機に放射性物質を搭載していれば、付近住民の健康調査をおこなう必要がある」と話しています。

[ソース]しんぶん赤旗:墜落現場で放射能測定 -沖縄県も土壌汚染調査

結局、劣化ウランがあったという証拠は出ていないようです。じゃあ何だったかというと…。

さらに当該機のローターブレードには氷結などによる亀裂・劣化を検出するために放射性物質であるストロンチウム90が1個ずつ(CH-53のローターブレードは6枚なので合計6個)のステンレス容器に納められており、そのうちの1つが今回の事故で機体の燃焼により損壊し放射能汚染を引き起こした疑いが持たれている[1]。

[1] 京都大学の小出裕章助教による主張。

[ソース]wikipedia~沖国大米軍ヘリ墜落事件

放射能汚染が引き起こされたかどうかはさて置き、当サイトが興味を持つのは当然、eberlineの「E-520」です。偶然にも先日、「LUDLUMのデジタル「Model 2241-2」が手頃価格で登場~似てるけどeberlineよりかっこいいよねw」という記事で取り上げたばかりでした。

で、問題は本当にeberline「E-520」なのかどうか、という点です。唯一の参考画像が上に掲載した写真のみ。見えづらいのでサーベイメーター部分を拡大してみます。

gc_518.jpg

ハンドルにストラップを取りつけ、指先に引っ掛け、ぶら下げて使っていますね。次にeberline「E-520」と並べてみます。

gc_519.jpg

これは「E-520」なのか!? まったく違うように見えますが…。私が疑問に思ったのは次の点です。

・写真ではメーター部分がスクエアっぽく見える。「E-520」は丸型

・ハンドルがL字型(Lを90度右回転)のように見える。「E-520」はコの字型(コを90度左回転)

・本体の幅と高さの比が「E-520」とは異なるように見える。写真のものは比率として高さがある。ここまで高さがあるのは電離箱式であることが一般的には多い

・おそらくプローブをつけていない。つまり検出器が内蔵されているタイプ。しかも、ストロンチウムということは、β線に感度の高い検出器を使っているはず。「E-520」にも内蔵GM管は搭載されているが、エネ補の空間線量率用(≒γ線用)。これでβ線を測定しようとしていたら、オマヌケすぎる

ハンドル部分だけを見るならば、eberline PAC4 63 alpha counter(左)もしくはeberline E120(右)に似ています。前者は高さもありますが、二層に分かれていますし、お尻面の金具も違います。後者は全体的なフォルム、メーターの形が違います。

gc_520.jpg

次に高さにだけ注目して見てみます。こちらはeberline PRM-7 Micro R Scintillation Radiation Detector。高さはそこそこありますが、γ線用シンチですし、メーター、ハンドルの形が違うように見えます。

gc_521.jpg

そもそもeberlineなのでしょうか。LUDLUMという可能性は? たとえば、I-125 & Alpha Beta Gamma Count Ratemeter - Model 3-98。シンチプローブは取り外しが可能ですから、全体的なフォルムとしては似ています。ただ、前面のボタン、ハンドルの形状が違います。お尻部分の丸い金属の輪なんてすごく似てるんですけどねぇ。違いますね。

gc_522.jpg

Model 9シリーズも似ていますが、底に黒い足が四隅についているのでアウト。Model 19シリーズはModel 3に似ていて、写真の機種とも似ていますが、やはりハンドルの形状が違います。

先述の過去記事でも書きましたが、LUDLUMのハンドルはカクカクが特徴です。先日は適当に書きましたが(笑)、今回はソース付きです。ハンドルのカタログです。どうだ! やっぱりLUDLUMはカクカクだった!w

gc_523.jpg

こうなると、やはりeberlineでしょうか。ここまで書き進めて振り返り、あえて一番近いものを挙げるとするならPACシリーズかなぁ…。

LUDLUMにも昔は丸いハンドルがあったかもしれない。eberlineにもメーターがスクエアなモデルがあったかもしれない。本当にeberlineなのかLUDLUMなのかもわからない。いや、新聞がこれを放射線測定器だと言っているに過ぎない。そもそも放射線測定器かどうかだってわかりゃしないじゃないかwww 私は何をしてるんだ!?w

というわけで、不毛な検証はいったん終了。引き続き情報を集め(気が向いたら)、もし新たな情報が出てきましたらご報告いたします。

gc_524.jpg gc_525.jpg 最後にオマケ。これはアメリカ軍ではなさそうですが、なんとなく放射線を測定してるっぽい写真です。アメリカ軍がすべて処理してからの作業でしょうから、何も出なかったと思いますがw

それにしても、亀裂・劣化を検出するためにSr90が使われているんですね。一種の非破壊検査のような感じなんでしょうか。普通はX線なんでしょうけど、「亀裂が入ればSr90が漏れるなり透過して検出される」みたいな?? よくわかりません(^^;
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