スマートに接続できるスマートフォン接続タイプ放射線測定器「DO-RA」「iRad Geiger」

2012年04月23日
関連ワード:ニュース , DO-RA , デザイン ,
dora_001.jpg

スマートフォンに接続して使用するタイプの放射線測定器がさまざま出ています。ただ、ケーブルがかさばりますから、放射線測定器として見れば意外と”スマート”じゃなかったりも。なもんで、以前に発表があったdocomo(ドコモ)の災害対策ジャケット(放射線センサ)に期待を寄せもしたのですが、どうなったんでしょうかw

さて、今回ご紹介するのはロシアで現在開発中の、夏ごろ(第二四半期中を予定と言っています)にはリリースされるかもしれないモバイル接続型放射線測定器「DO-RA」です。DO-RA Projectが開発を進めていて、同プロジェクトの実質的な運営はJoint-Stock Company "Smart Logistic Group"。JSC Intersoft Eurasiaという名前も出てきますが、関係性はいまいちよくわかりません。

写真の通り、スマートフォンと完全に一体化しています。ケーブルはありません。非常に小さいです。これこそ”スマートフォン接続タイプ”だと思うんですよね。

実際、社長のインタビューを読んでみますと、ドコモの災害対策ジャケットも”一応”競合機種として挙げられています。SCOSCHEの名前も出ていますね。どちらも「敵じゃない」と思っている風ですがw

dora_002.jpg dora_003.jpg

この「DO-RA」ですが、気になることがいくつかあります。

Our unique α-, β- and γ-radiation sensor is based on a semi-conductor detector

The maker is ready to put out up to 1.5 million of DO-RAs annually.

ホンマかいなw 協力してくれるメーカーなどをまだ探してもいるでしょうから、少々盛ってる感もなくはないような。仕様が変更になることもあるでしょうし、正確なことは発売が決まった段階でのスペックを見てからですね。

We have also held talks with more companies in Japan, such as Fuji, Fujitsu, Sony Ericsson and others, and are awaiting their detailed offers for participation in our project.

このあたりの名前の出し方も、一種のPRのような気もしなくはないのですがw、さて、各社はどのような返事をしているのでしょうか。たぶんスルーなんだろうなぁw

このコンパクトさ、スマートフォンとの一体化っぷりは、サクっと手軽にというニーズに見事にマッチしています。リリースが楽しみです。「DO-RA(ドラ)」というネーミングもいいですね。日本人にとってはドラえもんを想起させますから、親しみやすいです。ロシア語の「dosimeter」問題があるっちゃああるんですがw

[ソース]
DO-RA: Dosimeter-Radiometer in a mobile phone
DO-RA International
http://intersofteurasia.ru/eng/novosti/2012.html

ただし、前言をすべてひっくり返すようで恐縮なんですが、3.11のようなシビアな状況下で、スマートフォンに接続した放射線測定器を使っていていいのかという根本的な問題もあります。

スマートフォンは充電がそれほど持ちません。スマートフォンにはスマートフォン本来の役割を果たしてもらわないといけません。すぐに充電できるとも限らない中、ライフラインとも呼べる放射線測定器・通信機器が機能および電源を共有しているというのが、リスクヘッジ的にどうなんでしょうね。

プローブ(検出器)と本体・表示部が分離するというのは、すばらしい機能です。理に適ってます。これからの時代、コンパクトさもそうなんでしょうが、こうしたフレキシビリティも求められるべきだと思います。ただ、これをスマートフォンに託していいのかどうか。

「スマートフォンかっこいい!」

「スマートフォンってなんだか便利!」

それはそれで結構ですが(結構ではないと私は思いますけどw)、電源が断たれ、放射線の脅威に直面している状況をぜひ一度、ご想像下さい。

そんなわけで、便利ではある、ガジェットとしても魅力的なスマートフォンタイプは2台目として持ちつつも、1台はスタンドアロンで使える放射線測定器を持っておくことを私はオススメしたいです。そして、先日紹介した宇都宮泰さんによる「DP-5V」動画をぜひご覧下さい。「DP-5V」があらゆる不測の状況を想定し、どれだけ細かく設計されているかをぜひ知って頂きたい。これを見ると、テクノロジーやらなんやらに悪い意味で依存しきっている現代人のひ弱さみたいなものを思い知らされます。

[関連過去記事]
放射線測定器 ボタン多い選手権 ~スマート時代に意識すべきこと
放射線測定器の息づかい

ついでにもういっちょ。

irad_001.jpg

Creative Electron(アメリカ)の「iRad Geiger」。こういう形もありですね。非常にコンパクト。検出器はGM管です。カラバリがあればいいんですけどね。

[ソース]Creative Electron:iRad Geiger
関連記事
エアカウンターEX

コメント一覧

511. 2012.04.24
こんなところでも紹介いただきありがとうございます。
DP-5V装備会でも、参加者の方に、「これを持って、あちこち測ってまわるのに、ちょっと勇気が・・」なんて指摘がありましたが、今風には適当なサイズのカメラバッグに入れて使っている人も多いみたいですよ、と答えると、なるほどと納得いただけました。心理とは不思議です。
私もDP-5Vを普段から持ち出しているわけではありません。それは、重たい、少し遅い(十分速いのですが、私の所有する他のものと比べて)、もったいない(笑!)という意識があるからです。
十分に安く、堅牢で、信頼性(外部電磁波に対しても非常に安定・・)も高いのですが、わざわざDP-5Vに出動していただくまでもなく、、ということなのでしょうか。
しかし、あらたな機種がやってきたり、新作ができると、必ずDP-5Vと比較しインプレッションを得ます。うまく説明できませんが、私の中には1ナデージア、2ナデージアという単位があるのかもしれませんね。計数率や低線量での性能は、自作機にも遠く及ばないのですが・・・。そういう問題ではなさそうです。
512. 2012.04.24
あ、プリピャチにも少し似た要素があります! 他の機種には同様の魅力はありません。不思議です。
513. 2012.04.25
なんなんですかね。

”メカ”っぽいところだったり、少しミステリアスなところだったり、単純そうに見えて実は、みたいなことがあったり、男心をくすぐるファクターが詰まってるんですかねw 別にジェンダーは関係ないんでしょうけど(^^;

放射線測定器という観点からすると、ダイレクトな感じが共通した魅力だと思います。「ややこしいことはいいからさ、とりあえずそのままを見せてよ。あとはこっちで判断するからさ」みたいなw ”そのまま”という表現は語弊があるかもですが。

コメントを投稿する




管理者にだけ表示を許可する

みんなの放射線測定入門 (岩波科学ライブラリー)
著者:小豆川勝見(しょうずがわかつみ)

いちから聞きたい放射線のほんとう: いま知っておきたい22の話
著者:菊池誠(きくちまこと)×小峰公子(こまつきみこ)

武田邦彦が教える 子どもの放射能汚染はこうして減らせる!2 親子で一緒に実践編  (SUKUPARA SELECTION)
著者:武田邦彦(たけだくにひこ)

いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1)
著者:竜田 一人(たつたかずと)