2012/04/21

個人線量計を具体的にまとめてみた~”積算タイプ”とか”コンパクト”とかじゃないんですw

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「EcotestCARD DKG-21」での検索がえらく増えてます。どっかで売りに出されていたり話題になってるんですかね。というわけで、今回は「EcotestCARD DKG-21」も含めた個人線量計をちゃんと紹介してみます。そういえば、こういうこと、これまでやってませんでしたねw

さて、「EcotestCARD DKG-21」「DoseRAE2 PRM-1200」「miniDOSE」などが個人線量計なんですが、個人線量計に関してこんな風に思っていませんか?

・コンパクトで持ち運びに便利
・積算タイプの放射線測定器

いやいやいやw

放射線測定器をサイズで見るのはやめましょう。積算タイプとかわけわからない区分を勝手に作るのやめましょう。「積算計だけど線量率も見れるから…」とか、そういうトンチンカンもやめましょう。

私たちが一般的に使っている放射線測定器には2タイプしかありません。

・サーベイメーター
・個人線量計

です。すべてはここから始まります。シンチだとかガイガーだとか、感度がどうとか、積算ができるできないだとか、そんなことはどうでもいいです。まずはしっかりとここを認識しましょう。

線量の種類 測定器 測定方法 具体的な主な機種
周辺線量
(≒空間線量)
サーベイメーター サーベイメーターを空間にかざし、線量率を測定 TERRAシリーズ、RADEXシリーズ、SOEKS01M、Inspector、PA-1000 Radi、A2700 Mr.Gamma、エアカウンター
個人線量 個人線量計
(線量計)
個人線量計を常時携帯し、一定期間の被ばく量を記録 PDM-122、Dosei、DoseRAE2、多くの中国製放射線測定器(?)、フィルムバッジ(総称)、ガラスバッジ(総称)

gc_286.jpg

個人線量計は個人用の線量計という意味ではありません。個人線量当量(率)というものがあり、これを測定するのが個人線量計です。一方、サーベイメーターは周辺線量当量(率)を測定するものです。両者はまったく異なるものです。用途に合わせてお選び下さい。

では、個人線量≒被ばく量を測定するための個人線量計で有名な機種を具体的に挙げてみます。

TERRAシリーズでお馴染みのSparing-Vist Center=ECOTEST製個人線量計「EcotestCARD DKG-21」です。

一番の特徴は方向特性。個人線量計なんですが、360°全方位からの放射線の入射を考慮に入れて設計されています。なんとも不思議な機種です。

同社の旧ページではエネルギー補償型GM管と書かれているのですが、いま現在はどこにも検出器のことが書かれていません。これまた不思議。

ドスパラが最安値でしょうかね。随分と安くなりました。

「EcotestCARD DKG-21」一覧(楽天市場)
「EcotestCARD DKG-21」一覧(Amazon)

RAE SYSTEMSの個人線量計「DoseRAE 2」です。日本で一番勘違いされている機種ですw

一番の特徴はデュアルセンサー。CsI(Tl) + フォトダイオードとエネルギー補償型 PIN ダイオードを搭載しています。線量率に応じてセンサーが自動で切り替わる、その境目は約0.3μSv/hだ、その切り替えによって数値がふらつくことがある、などなど、いろいろと言われていますが、私は知りませんよw 挙動からしてそうなんじゃないかという推察でしか語られていません。正確なことをお知りになりたければ、まずはメーカーにお問い合わせを。

とにかく、個人線量計ですから、被ばく管理をするものです。表示される線量率は個人線量当量率です。地表にかざしたりするようなものではありません。「やっぱPA-1100 Radiのほうがいいかな」とか、そういう比較もやめましょうw

すごくいい機種なんですけどね。ちゃんと理解してあげてもらいたいものです。

「DoseRAE 2」一覧(楽天市場)
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RAE SYSTEMSが最近リリースした新機種「miniDOSE」です。ポップですね。

検出器はCsI。公式サイトにちゃんと書いてありますね。「miniDOSEは個人の被ばく線量を測定するために設計されています。(中略)家屋や側溝等の調査にはサーベイメータをご使用ください。」。

小さくて親しみやすいデザインなので、お子さんに持たせるのにもいいかもですね。

「miniDOSE」一覧(楽天市場)
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日立アロカメディカルの「PDM-122」。検出器は半導体。こちらも人気ですね。日本製ということで安心感があるんですかね。

線量率は1μSv/h~です。「0.1~じゃないと役に立たないだろwww」なんてセリフを見かけたりもするのですが、まあ、車に向かって「飛ばなきゃ役に立たないだろwww」と言っているようなものでして。飛びたきゃ飛行機に乗って下さい。それだけのことです。

「PDM-122」は液晶面を体に向けて装着します。これに限らず、個人線量計はどちらを表にするかが重要です。使用の際は、しっかりとマニュアルをご確認下さい。

「PDM-122」一覧(楽天市場)
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富士電機の「DOSEi」です。検出器は半導体。福島県で配布されているのを見たことがあります。こちらも人気なのですが、なかなか一般では入手しづらい機種です。ドスパラでは2万円台ですね。一応、 現在は「24時間以内に出荷」となっています。

こちらも線量率表示は1μSv/h~です。正確には0.001mSv/hか。赤外線通信でデータをPCに転送できるというのが特徴ですね。

余談ですが同社の「DOSE E」はサーベイメーターです。用途が異なりますのでご注意を。

「DOSEi」一覧(楽天市場)
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Polimaster(ポリマスター)の「PM1610」です。非常にかわいいデザインです。そしてコンパクト。

検出器はGM管です。ですが、これをガイガーカウンターと呼ぶのは控えた方がいいでしょう。一般的にガイガーカウンターとはGM管を搭載したサーベイメーターを指すからです。同じように「DoseRAE2」をシンチと言っちゃうのも、なんだかなぁという気がします。

USBでデータ転送ができます。付属のケースにスポッと入れるのはちょっと心もとないのでw、私なら透明のカードケースなんかに入れて首から下げますかね。

「PM1610」一覧(楽天市場)
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Polimaster(ポリマスター)の「PM1621」です。検出器はGM管ですが、これもガイガーカウンターとは言わない方がいいでしょう。個人線量計なので。PM1706Mシリーズと似ていますが、PM1706Mシリーズはサーベイメーターです。

決して悪くはないのですが、できれば「PM1621M」がいいかなぁ。値が張っちゃいますが、「PM1621M」が非常に面白いです。個人線量計なのですがサーチモードを搭載していて、サーベイメーター的性格も有しています(公式サイトにもそう書いてます)。

ただ、あまり日本市場では見かけません。一応、こんなものもあるのですが、うーん。どうなんでしょう…。

【送料無料】【新品】Polimaster/PM1621M
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「PM1621」シリーズ一覧(楽天市場)
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ざっとこんな感じでしょうかね。あと、よくわからないのですが「GammaRAE Ⅱ R」は個人線量計の類のような気もしています。ですから、「PM1706M」というよりも「PM1621M」に近いんじゃないかと。

ただ、ここまで来ますと、どちらでもいいと言いますか、メーカーとしてはそんなことを意識せず使ってほしいということでしょうから、これに関しては細かいことを言っても仕方ないのかもしれません。気になるようでしたらメーカー(RAE SYSTEMS)にお問い合わせを。

それと、中国製の”ガイガーカウンター”と呼ばれているものの多くは個人線量計です。BS2010、AK2011、DP802i、FJ3200、BH3085(SDM2000)、BH3084(RH800、6025)、これらはすべてそう。そして、JB4020=ES-GC01、JB4022=ES-GC02も個人線量計である可能性が高いと見ています。が、実態はよくわかりません。SW83Aはサーベイメーターでしょうね。

2012.05.25追記:「JB4020」は個人線量計だとわかりました。

JB4020が個人線量計 / Hp(10) と判明。ということは、精密博士、ES-GC01は…

最後に繰り返しになりますが、まずは個人線量計なのかサーベイメーターなのかを見て、それから放射線測定器を選んで下さい。

[関連過去記事]
放射線測定器と個人線量計 ~何が違うの?
放射線測定器を仕組みからタイプ別にわけてみた
測定対象と相場表
[補足]

以上をお読みになられ、個人線量計とサーベイメーターの差がちゃんとわかった方へ。

・ガイガーカウンターを地表に近づけSvで数値の増減を見るのも、DoseRAE2でそうするのも、定性的に汚染を検出するという意味では変わりはありませんから、DoseRAE2を地表にかざすことを一概にダメだとは言いません。ただ、こうしている人のほとんどは個人線量計のなんたるかをご存じないように見受けます。ちゃんと理解した上で、そのように使うのであれば構わないと思います。

・当然、感度や精度や検出器が何なのかも重要なことではあります。しかし、サーベイメーターか個人線量計かの違いはそれ以上に重要です。当サイトで再三言っている、「まず、それが何なのか」を知らなきゃ、その先もへったくれもありません。切れ味がどうか、刃の材質がどうかを見る前に、カッターか包丁かを見ますよね。
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コメント

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Re: Radex RD1008が33900円です

情報ありがとうございます。
宣伝効果を狙ったある種の”作戦”ですかね。
まあ、どんな意図であれ下がる分には嬉しいんですがw

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Re:

まったくですね。

なんといいますか、ごくごく普通の製品だと考えるべきだと思うんですよね。そうすれば、これらのショップに限らず、放射線測定器がいかにおかしな状況で売り買いされているかがよくわかります。

もちろん放射線測定器の特殊性もあるのでしょうけど、売る側はそれを言い訳みたいにしちゃいかんですよね。何もわかってない消費者側にもまったく問題がないわけじゃないんですが(^^;

方向特性について

日本の法冷(労働基準における、えーっと放射線障害防止法だったけ?))では、男性は胸、女性は腹部にて外部被ばくを測定するように定められています。従い360度の方向特性は必要ありません。つまり、日本製の個人被ばく線量計には360度の方向特性は必要ないので、他の測定器とは異なるということです。えーっと、わすれちゃったけど、1cm線量評価だったかな?。とはいえ、日立アロカ、富士電機は世界標準のIAEA,ICRP勧告は遵守しています。さらに日本の法令、各日本の官僚の勧告、学会、JIS,ISOのトレーサビリテイ等をすべて網羅しています。これらをすべて網羅したのが、アロカの線量計と富士の線量計ですね。それ以外はありません。放射線校正設備で新たに承認を国内で認可されたということを最近聞いたことがありませんので、何を言わんか?ですね。製品の安全性では、まず科学技術庁の認証校正設備であるか?を調べてくださいね。設計認証、承認が国家に認証されているか?が問題です。


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