2012/03/14

”放射線遮蔽効果の高い材料”でまた出てきた「空間線量率」とは何かという問題

NIMSなど、「鉛ガラスカレット」を利用した放射線遮蔽効果の高い材料を開発

[ソース]マイナビ ニュース

非常に面白い記事です。記事の主旨は、使用済みテレビのブラウン管ガラスを砕いた「鉛ガラスカレット」(物質・材料研究機構/NIMS)を利用した清水建設の「ブラウン管破砕カレット利用コンクリート」、R-Japanの「ブラウン管破砕カレット利用遮蔽用防水材」が開発されたというものです。放射線遮蔽効果が期待されているようです。

[ソース]清水建設:放射線遮蔽性能を備えたコンクリートを開発

しかし、当サイトが注目したいのは記事中のこの部分。

放射線の遮蔽試験は、アトックスの60Co(コバルト)照射室内で行ない、0.8ペタベクレル(PBq)のコバルト線源から空間線量率約40Gy/h(ギガグレイ毎時)の位置に線量計を設置し、その前方に厚みを変えた供試体を置き、空間線量率の減少から遮蔽能力が調べられた(画像2)。

なお、空間線量率とはご存じの方も多いかと思うが、対象とする空間の単位時間当たりの放射線量のことである。放射線の量を物質が放射線から吸収したエネルギー量で測定する場合、線量率の単位は、Gy/h(グレイ/時)。なお1Gyは被曝線量から見るとほぼ1Sv(シーベルト)に当たる。

えっと、ご存じの方は非常に少ないと私は思いますw

詳細は下記の過去記事をご参照頂きたいのですが、簡単にまとめます。

空間線量率とは

正確な定義:空気吸収線量率
一般的なイメージ:空気中の放射線量率=周辺線量当量率

[参照サイト]weblio:空間線量率(空気吸収線量率)

ご存じの方、多いですか??w

[関連過去記事]
「空間線量」ってなんだ? ちゃんと説明できますか?

じゃあ、空気吸収線量率とは何なのか。周辺線量当量率(あるいは1cm線量当量率)とはどう違うのか。このあたりのことについては、上記過去記事でも簡単に触れていますが、専門的に解説してくれているサイトがたくさんあるので、それらをご参照下さい。難しいですよ(^^;

さて、当サイトとしてはここで使われている測定器が知りたいところだったのですが、この記事からはわかりませんでした。ただ、この記事で強烈に思いだされる機種があります。日立アロカメディカルの「TCS-171B」です。

gc_290.jpg 「TCS-171B」は1cm線量当量率=Sv/hでも測定できますし、吸収線量率=Gy/hでも測定できるという珍しい機種です。現在、当サイトでは200機種以上を紹介していますが、SvとGyで測定できる機種は…パッと思い出せないくらい珍しいということです。

一般ユースではほとんど見かけませんが(高いしw)、自治体等では使われているかもしれません。”かも”とういのは、パッと見ただけでは「TCS-172B」と判別できないからです。たぶん「TCS-172B」のほうが多いですかね。ちなみに「アロカシンチ」なんて言われるのは「TCS-171B」と「TCS-172B」ですw

なお、日立アロカメディカルのサーベイメーターで現実的に私たち一般人が購入できるのは左の「PDR-111」のみです(価格的に)。”MAYRATE(マイレート)”という愛称(?)がついています。「ACCURACY ENHANCING MODE」ボタンがヒジョーに気になるところ。これはいったい何なんでしょうか…。使っている方、ぜひ教えて下さい!w

ちなみに右はガイガーカウンターの「TGS-146B」。このデカいプローブ、たまりませんw

というわけで、なんだか脱線してしまいましたが、「空間線量率」という言葉にはご注意を、というお話でした。
「線量計」しかり「空間線量」しかり「誤差」しかり、すっごく簡単に見えて、多くの人が誤解している言葉が蔓延しています。言葉って大切だと思うんですよね。特に専門用語。定義をはっきりと認識しないまま、素人が適当に言葉を使っています。決して褒められるような状況ではないんじゃないかと…。自戒を込めてw
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