八幡浜市が放射線測定器配備とのニュースで私たちが読み取るべきこと

2012年03月02日
関連ワード:ニュース , Polimaster ,
とても興味深いニュースがありました。

gc_271.jpg 放射線測定器 配備控え説明会 八幡浜市

[ソース]愛媛新聞社

原発立地地域で放射線測定器が配備されたという、よくあるニュースではあるのですが、ふたつの点に注目したいです。

・これは何だ??
・なぜそれなんだ?

これを考えていくと、この機種でなくとも、この地域でなくとも、私たちにとても示唆的なニュースであることがわかってくるはずです。

さて、まずは「これは何だ??」から片づけましょうか。当サイトでよくやっていることですw

地域で放射線量が測定できるようにするための経費315万円

[ソース]
平成23年八幡浜市議会9月定例会会議録第1号

業務名:八幡浜市放射能測定器購入
落札金額:\1,638,000

[ソース]
平成23年12月22日 指名競争入札結果調書

この流れでしょうか。

写真からするとPolimaster社製品です。普通に考えれば中性子対応、核種同定は必要ないです。とすると、PM1703M、PM1703MA、PM1703MO-1、PM1703MO-2のどれか。

約160万円がそのまま放射線測定器20台の購入費にあてられたとするなら、1台約8万円。予算からするとPM1703Mでしょうかね。おそらく。まとまった台数ですし、自治体の調達がらみですから、この価格は仕入れ先になかなか勉強してもらったようなw

素早い反応が特徴のPM1703M。日ごろのモニタリングはもちろん、ホットスポット等、局所的な汚染の検出、非常時における危険の察知に最適な機種です。とてもいい選択だと思います。

「思います」と言うと私の勝手な感想のように読めてしまうのですが、それだけではありません。メーカーたるPolimasterもそう言っています。

Polimaster's Personal Radiation Detectors PM1703M and PM1703MA are designed to detect and locate even the slightest traces of the radioactive and nuclear materials. The instruments' two operating modes enable the user both search for gamma radiation sources based on the intensity of the emitted radiation and evaluate the radiation level.
(中略)
The personal radiation detectors are recommended for first responders, security guards, police, customs officers and border patrol.

(意訳)ポリマスターの個人用放射線測定器「PM1703M」「PM1703MA」は、放射性物質や核物質のほんのわずかな形跡を検出し位置を探知するために設計されました。当機器には2つの操作モードが用意されています。放射線強度をもとにγ線源を探知するモードと放射線レベルを測定するモードです。
(中略)
この個人用放射線測定器は初動対応要員、警備員、警察、税関吏、国境監視に最適です。

[ソース]
Polimaster:PM1703M/MA/MB Personal Radiation Detectors

放射線測定器メーカーのこうした類の説明でよく見かけるのが「first responders」という単語です。災害用語としては「初動対応要員」と訳されます。災害時などに初動対応する人員のことです(説明になっとらんw)。事前にある程度の訓練を受け、一般市民の安全確保のために各対応を行うということを要される人たちで、当ニュースにおける自主防災会のメンバーがこれにあたるでしょう。

Polimasterの説明はまさに、こうした人にとって「PM1703M」は最適な機種だと説明しています。

「いや、メーカーならどこだってこんな説明しているよ」

いえいえ。では、「PA-1000 Radi」の説明を見てみましょう。

誰でも、いつでも、どこでも、簡単に測定できる環境放射線モニタ

私たちは日常、どのような場所でもくらしの中から環境放射線を受けています。環境放射線は、自然界や生活環境のあらゆる物体・物質から一日中、途切れることなく放出されています。放射線には主として、α(アルファ)線、β(ベータ)線、γ(ガンマ)線がありますが、環境放射線モニタPA-1000は、専門の知識がなくても微弱なγ線を、簡単に精度よく測定できるハンディタイプの測定器です。

[ソース]
堀場製作所:PA-1000 Radi

両者を読み比べてみてどうでしょう。まったく違いますね。どちらがいいとか悪いとかではありません。機種が違えば目的・用途が違います。どんな人に向いているかも異なります。

「シンチだとRadiかPM1703Mか…。どっちにしよう」

なんて迷っていること自体がおかしいんですw 同じシンチでも機種が異なれば目的・用途も異なります。ちゃんと目的を明確にして、その目的にかなった機種を選ぶべきです。

[関連過去記事]
はじめての放射線測定器
ホットスポット探しに最適な「PM1703M」。線量率測定は二の次です

八幡浜市は「PA-1000 Radi」を買ってもよかった。ただ、八幡浜市は「PA-1000 Radi」ではなく「PM1703M」を選びました。この選択にこそ重要な意味があります。

誤解しないで下さい。八幡浜市がどこまで考えてるか、何を考えているかは知ったこっちゃないですw こういう視点でこのニュースを見れば、私たちが放射線測定器を選ぶ際にも参考になりますね、という話です(^^

もう一点。「PM1703M」「PA-1000 Radi」の説明は非常に丁寧でしたよね。ちゃんとしたメーカーであれば、このようにちゃんと説明しています。まずは公式サイトの説明をよく読みましょう。もし丁寧な説明がないのであれば、そんな機種は、そんなメーカーの放射線測定器は買うべきではないと私は思ってます。

「PM1703M」一覧(楽天市場)
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「PA-1100 Radi」一覧(楽天市場)
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